無の題

提出した6000字もリテイクなく通りました。
しばし休息・・・というわけにもいかず、次の仕事に着手してます。
そうこしているうちに、次の文章仕事が来ます。
さて、今度はどう纏めようか。

先日、仕事場を掃除していて、不要な書類をごそーっと捨てたのですが、数年開いていない箱を開いたらこんなものが。

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高校生のときに書いていた小説のノートですね。
授業中に書いていたような…? という記憶が。(汗)
まあ、ご丁寧に手書きですか、などと笑ってはいけません。
パーソナルワープロ機として発売されたNECの文豪ミニなどは、この時代より6年後。
私が会社員になったときですらまだ富士通OASIS全盛期でしたから。
当然、この時代に一家でひとり一台パソコン、なんてのは私の中では遠い遠い未来のことでした。

それはさておき、
こういうのが数冊ごそごそっと出てきて、ああ懐かしいと思う反面、そういえばこれの倍ほどの量で漫画を描きなぐったノートもあったよなぁ、と。
それは実家に残してきたので、たぶん震災後(阪神淡路)母がどかっと捨てたと思います。
文章のほうはよほど思い入れがあったらしく、私は島根に持ってきたようで。

私が漫画(のようなもの)を描き始めたのは小学校の2年生頃です。
小説も小学生の頃から書き始めたと思う。

今も昔も私は外に出るよりも、家の中にいるほうが安心できるタイプで、それは重度の喘息持ちだった、というのが影響しているんでしょう。
普通の子のように体を動かすことができなかったし、学校は半分くらい休んでしまうような感じだったので、こんなことでしか発散をする術がなかったんだと思います。
当時の私を両親は「ガラス細工のようだった」とよく言っていましたが、今の私は「鉄板」です。
20歳まで生きることは難しいだろうと医者から言われていましたが、もうその2倍以上生きてます。
人生は変わるもんです。
病弱なお子さんをお持ちの皆様、安心しましょう。

さて、何度も脱線しますが、
今の私はイラストレーターで、グラフィックデザイナーでありながら、仕事は多岐にわたっています。
企画書も作るし、ライターでもあります。
立派なものは無理ですが、Webのパーツに使用する程度なら写真も撮ります。
写真は中学校1年生くらいから、父の一眼レフを借りて撮り始めたかと思います。
企画書を作る術を覚えたのは会社員時代です。
山っちゅうほど新商品の企画書を作りました。

フリーランスで仕事を始めてから、気づいたら自分の本業は何なのかわからなくなるくらい、いろんな仕事を担っているようになっていました。
少し前まではそれが辛かった。
本当に自分がやりたい仕事は何なのか。
自分はいったい何を目指しているのか。
それが分からなくなったから。
いろんなことを担う私を便利に思ってくれる人もいれば、侮蔑の目で見る人もいます。
世の中には「身の程を知れ」とかいう言葉もあるから、なんでもかんでもやっているのが必ずしもいいとは限りません。
プロがある世界は、それなりの水準があるわけで、平たく浅くやってきた私がどうしたって太刀打ちできない領域も必ずあります。
そこはきちんと押さえないといけないこともあります。
そして何が自分の得意分野であるのか、もきちんと押さえないといけないこともあります。

わかっているだけに、もうそろそろ自分の「本業」というものをじっくり考えないといけないんじゃないか、いや、もう考えたって手遅れの時期に来てるんじゃないか、という焦りが常にありました。

でも、ふと。

私は仕事をしていて楽しくないのか? と考えたのです。
文章を書いても楽しい。
写真を撮るのも楽しい。
デザインをするのも嫌いじゃない。(実はちょこっと苦手だけど)
イラスト描くのはもっと楽しい。

楽しいの裏側には必ず「辛いなぁ」ということがあります。
それが「創る」ということだし「仕事」というものです。

鼻っから仕事としての水準に達していなければ、どんなに私が楽しいと思っていても、仕事でやりたいと思っていても、発注してくれる人はいません。
成果がなければ次はありません。
発注してもらえる、次がある、ということは、必要に思ってもらえている、ということです。
じゃあ、それでいいじゃないか、と。

お話を作ることが大好きで文章を書き、漫画を描き、ファインダーから見える世界に魅入られて写真を撮り、そうして培ってきた私の今までの人生を何も自分で否定することはないじゃないか。
誰が何と言おうと思おうと、必要とされるんならそれでいいじゃないか。

そのうち、自分ではどうしようもない壁にぶち当たることもいずれあるでしょう。
その壁をよじ登る気力があればそうするだろうし、もうその体力がなければ少しずつ私の場は減っていくでしょう。
それもよきかなと思います。足るを知るって大事。
やってきたことは残るから。少なくとも私の心の中に。
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