11人のカウボーイ(ネタばれ)

9月の末に義父の五十日祭が終わってから、相変わらず怒涛の毎日を送っています。
たいした怒涛でもない怒涛の毎日です。
もうちょっと寝たいのに、寝る時間足らないなあ〜、というような。
ほっといたら10時間でも48時間でも寝てしまいそうなので、放っておけばいいんです。(自虐)

最近、ケーブルテレビの地上デジタル放送が受信できる機器を契約したので、なんか我が家では一日中洋画が見られるチャンネルができました。
アニメもナショジオも見放題です。
ただ、ずーっと見ていると仕事ができないので、半分聞き流し状態でずっと洋画チャンネルが出てます。
つまり、一日中「英語」です。
ス○―ド○―ニングじゃないけど、どことなく英語を覚えそうな気がしている浅はかなワタシ。
マシンの操作を誤って「オーマイガー」というくらいは許してもらおう。

見ているようで見ていなくて、聞いているようで聞いていないような状態で映画が垂れ流されているのですが、途中でちょっと休憩、とコーヒー持ってソファに座った時に、面白かったら途中まで見たり、結局最後まで見たり。
途中で終わっても、また別の日や別の時間帯に放映してくれるのが専門チャンネルのいいところです。
そうやって見た映画が結局月に5〜6本ほどになるかと。

直近で見て、面白かったな、と思ったのが「11人のカウボーイ」
1971年の映画で、ウエスタンといえば名優のジョン・ウエイン晩年の作品ですが、この映画の面白かったのはあくまでも主役はジョン・ウエインではなく、タイトルの「11人のカウボーイ」、つまり、本当に牛追いの「少年」たちの話です。
上は14歳、下は8歳というお子ちゃまたちだ。
千頭単位の牛を町まで売りに行かなきゃならないジョン・ウエイン扮する牧場主は、ゴールドラッシュで辞めてしまった大人たちの代わりに仕方なくこの少年たちをカウボーイとして雇います。
往復2か月かけて牛を売りに行くんですよ。2か月かけて。
考えてみりゃそうだよなあ、と。
鉄道も整備されていない時代だし、トラックに積んで運ぶという道すらもない。
売る牛を食わせながら、自分達もコックを雇ってえっちらおっちら町まで牛を追って行くのです。

旅立ちの前に少年達の親達が、永遠の別れのようにハグして涙しながら送り出します。
ここで、何となく修学旅行の朝に運動場に集まってバスを見送る母親達の姿を連想してしまったのだけれど、命がけなのはカウボーイのほうです。
本当に命がけですね。
川で溺れそうになる、牛の下敷きになる、牛泥棒もいる。
ひ弱な少年達をジョン・ウエインの牧場主は荒っぽくも優しくジイチャンの目で鍛えあげていきます。

案の定、彼らも牛泥棒に襲われます。
ここでびっくりしたのが、まさかのジョン・ウエイン途中退場。
あっけなく牛泥棒に殺されてしまう。
これは衝撃ですよ。
日本で言えば、時代劇の大御所、なんとかケンさんが夜盗に途中で殺されちゃう、みたいなもんです。
思わず「嘘だろ?」と言ってしまいました。

しかし、タイトルは「11人のカウボーイ」
そう、少年達が実は主人公なのです。
彼らは「おっちゃんを殺した奴らから牛を取り返すんだ」と手に手に銃を取り、コックとして同行していた男の協力も得てドンパチやって、無事に牛を取り返し、町まで持って行きます。
ドンパチやって殺しちゃいます。
8歳の男の子が銃をばんばん撃ちます。
これは普通のチャンネルでは絶対放送できないですね。いかに名作でも。
途中では少年達が酒をラッパ飲みして酔っぱらうシーンもあります。
完璧R15指定です。
それでもラストは、彼らは立派なカウボーイとして男になったのだ、というイメージで終わります。
そんなことは関係なく放映してくれるのが地上波デジタルのいいところです。(笑

私が感心したのは、子役達の乗馬のウマさだったかと。
子役でここまで馬を上手に扱える俳優は日本にはなかなかいないでしょう。
ウエスタン全盛期は子役もすごく鍛えられたんだろうなと思います。

今年、10月1日にジュリア―ノ・ジェンマ氏が亡くなられたそうな。
マカロニ・ウエスタンといえばジュリア―ノ・ジェンマ。
かっこよかったのに。
ご冥福をお祈りします。
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