ヘンセイという病

結膜炎にかかったと思ったのがバレンタインデー。
その後、再び風邪をひき、病院に行きたいと思いつつも数年ぶりの大雪。
身動きならないまま数日を過ごしているうちに風邪が遠のき、次にやってきたのが「右目が見えない」。

なんだか急にがくんと視力が落ちていることに気づいて、「メガネのレンズが合わなくなったのかなあ」と思っていたのですが、妙に気になったので病院へ。それが今週の水曜日です。

もともと右目は左に比べて見えにくく、特に光を感知しにくい状態にあったのですが、病院に行こうと決心したのは、うまく言えないけど本能的に「やばいんじゃないか」という状態になったからなのですが…。
とりあえず視力を測ってもらったのですが、
「めがね、合ってるみたいですよ。と、いうか、これ以上矯正はできないみたいですね。」と。
これ以上矯正できません、という状態まで度数をあげてもらって、左は0.4、右は0.6です。うげげ。

眼圧検査、眼底検査、視野検査…と順々にしていって、どんどん怪しい状態に。
右の視野が欠損していることが判明。
で、水曜日は右目しか瞳孔を開く薬を入れていなかったので、後日改めて別の検査も含めて再検査、というのが今日。

網膜検査って、めちゃくちゃ怖かったようううう〜〜〜。
眼球に、直に吸盤をぺこって貼るんですよううう〜〜。
痛くはないですよ。痛かったらそんなのできません。
で、吸盤にコードがついていて、強制的に光をどばばばばばーっと浴びせられるのです。
眼球に直に光を当てられているので、目を逸らすことなどできません。
そりゃあ、もう、悶絶状態です。

で、結果は左目も視野欠損があることが判明。
「ううーん…『ヘンセイ』があるのかなあ…」
と、先生。
来週、改めて今度は大学病院で精密検査と相成りました。

『ヘンセイ』というのが何なのか怖くてとても聞けず、家に帰ってからネットでこっそり調べてみました。
『ヘンセイ』、つまり、『変性』と言葉のつく目の病気はふたつあり、ひとつは失明はしないが遺伝性の病気で、4000〜8000人にひとりという国の難病指定になっているもの。
もうひとつは、加齢に伴う病気で、これはいずれ失明をするというもの。
どちらもここ数年でどうこうという病ではありませんが、夜盲症の症状を抱えるわたしに対しては、たぶん最初のやつであろうと思います。

どっちにしても大学病院での検査結果が出なければなんとも言えませんが、遺伝の病気だったとしたらと考えると、わたしは自分のことよりも生んでしまった子供たちのことを考えてしまいました。
この子たちに将来同じ症状が出たら。
孫に、あるいは次の代に。
わたしの上に近眼以外で目が悪かったという人を聞いたことがないのに。

でも、某大学のホームページを見たときに、
「本来生まれてくるべき命を天秤にかけることではない」
というような言葉があって、ちょっと救われました。

それと、今回こんなことになって、現在進行中の仕事のあるクライアントには事情を話してスケジュール調整をお願いしたのですが、すごく心配してくださったディレクターさんがいて、その方が
「どう考えても、心配なかった、というイメージしか頭に思い浮かばないので、きっと大丈夫ですよ」
と、メールをくださって、思わず号泣しそうになりました。

何はともあれ、大学病院での検査が出ないと何も分からない。
検査は来週の水曜日です。
なんだかヘビの生殺しみたいで嫌だなあと思ったけど、自分自身がそこでしかスケジュールがとれなかったです。
万が一のことを考えて、自分に描ける絵や、できることも残りわずかになるかもしれないんだな、ということは腹くくっておこうかな、と思います。
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